轢かれものの小唄
2011-11-03T12:30:20+09:00
mizuao
読書備忘録。ネタばれ注意。
Excite Blog
宇野常寛「ゼロ年代の想像力」
http://mizunoao.exblog.jp/16426108/
2011-11-03T12:30:21+09:00
2011-11-03T12:30:20+09:00
2011-11-03T12:30:20+09:00
mizuao
本(著者ア行)
その中で一番きゅんとした曲があずささんの「ラ♥ブ♥リ」なあたり、本当に自分はお姉さんが大好きなんだなと思います。好きになっていいですか、とか可愛すぎます。もう一曲仕込まれていたあずささん曲が「ウイスキーが、お好きでしょ」というあたり、友人のあずささんの扱いがよく分かりました。
千早推しとしては、「目が合う瞬間」「蒼い鳥」を懐かしく思いつつ、「arcadia」「inferno」とかも中二くさくて素敵です。今ふと思いましたが、千早はAKBのゆったんとイメージが近いです。歌が上手くてアーティストを目指しているので、アイドルという職業に悩んでいる感じ。と思ったのですが、性格とか体型は全然違いました。でもMARIAとか君ペガとか、千早、響、真、貴音さんあたりが歌ってくれたら私得すぎる。
響はアニメのむつごろうさんなイメージしかなかったので、「TRIAL DANCE」「DREAM」の激しさに驚きました。
宇野常寛「ゼロ年代の想像力」
まだ私が学生をやってた頃SFマガジンに連載されていたんですよね。当時パラパラと読んで、言ってる意味がよく分からないよ、という状態だったので、ちゃんと読み返そうと思って買ってきてみました。
アニメや映画、ドラマ、文学などのサブカルを材料に、90年代→ゼロ年代→これからの社会について、論者が考えるところを語った批評。なのでしょうか。
まず、宗教とか科学とか、拠って立つことのできる「大きな物語」がなくなり、バブルがはじけたのと相まって、引きこもったというのはよく分かります。何か行動すると誰かを傷つけるから、自分は何もしないで引きこもる。自分は無力だけど、何もしてくれない社会が悪いんだ。という姿勢。世の中は汚い、だからそこからはずれて(落ちこぼれて)生きる俺らは偉い。という感じに厭世的なことを恥じないロスジェネ的なイメージです。
ここと同じ流れに「Air」とかの美少女ゲームやいわゆる「セカイ系」が乗せられているので、鍵っ子を始めとする信者さんたちが怒ったのも分からんでもないですね。「安全に痛い」自己反省という言葉は、勝手に消費される女性の立場からしたら結構的を射ていると思いますけど。
まあ社会に絶望して引きこもった時代の反動から、小泉さんの改革により、自己責任の時代、決断主義の時代になったと。
宇野さんは「サヴァイヴ系」と名づけていますが、こちらは、引きこもってたらやられる、だからやってやんよ、という感じ。おそらくこの世代に該当している身からすれば、この「サヴァイヴ系」の感覚は実感があります。ろくな世の中じゃないけど、自分が生きるためには、行動をしなければならない。自分の信念が絶対のものじゃないのは分かっているけど、何もしないよりはましじゃない、ということで個々が「小さな物語」を選択しています。
という前提に立った上で、じゃあ暴力的な決断主義を消化するためにはどんな方法があるか、というのをこの本では模索しているようです。色々書いてありましたが、大きな物語、仮想的なファンタジーじゃなくて、身近な日常、拡張した現実を楽しばいいよ、というのが提示されてます。これだけ語ってそれかよ、とか、何でもかんでも一括りにするのもなぁ、とか、でもそれをしなきゃ批評なんかできないか、とか色々思うところの多い作品でした。まだ理解仕切れていないので、もう少し読み込む必要がありそうです。]]>
太田潤「燻製大事典」
http://mizunoao.exblog.jp/15709313/
2011-10-04T00:42:58+09:00
2011-10-04T00:42:58+09:00
2011-10-04T00:42:58+09:00
mizuao
本(著者ア行)
小学生の頃何度か行った大きな祭りも9月半ばで終わってます。無念。何食べようか、何で遊ぼうか、綺麗な浴衣のお姉さんはいないか、キョロキョロしながらそぞろ歩くと気分が浮き立ちます。
まあ冬の祭りは冬の祭りで面白そうなんですけどね。雪まつりとか火を使った祭りとか。どんと焼きとかもそうですけど、冬は太陽を求めて火を燃やす行事が増えるそうです。秩父の夜祭とか見てみたいものです。
太田潤「燻製大事典」
外遊びに興味を持った流れで、燻製作りを始めてみました。とは言えマンションのベランダで火をつけ、上の家の洗濯物をスモーキーにする訳にもいかないので、現在空き家な母親の実家に行った時にやってみてます。
初回はとりあえず、購入した段ボールスモーカーに書いてあった要領でやったのですが、なかなか面白いかつおいしかったので、本を買って少し勉強。庭の草むしりをしつつ、火の番をする感じで、ちょうどいい兼業になります。
さて、燻製も事前準備なしの手間いらずのものから、塩漬け→塩抜き→乾燥→燻す→熟成と何日もかけるものまで色々あるようです。実際やってみて、一日熟成させるかどうかで顕著に味が変わるものなのがよく分かりました。作って即食べたいところですが、一晩寝かせた方が味が落ち着いて深みが出るようなので、ひたすら自分に待てをかけます。
とりあえず、卵、チーズ、笹かま、はんぺん、たくあん、ささみ、ほたて、豆腐などやってみました。手間の割に格段においしくなるのが、チーズ、笹かまあたりですかね。豆腐もなんだか煙をそのまま食べているような未知の味でした。
煙は煙で、緑茶を混ぜて燻してみたり、熱燻のものは複数ウッドを投入して温度調整してみたり、弄るところが多くて遊びがいがあります。]]>
ジョージ・R・R・マーティン「王狼の戦旗」
http://mizunoao.exblog.jp/15377609/
2011-09-04T22:59:38+09:00
2011-09-04T22:59:36+09:00
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本(外国人・その他)
まず暴れん坊将軍とタイアップしてるという意味の分からなさが素敵。ライダーとケンさんの白馬が併走してるとか、もうシュールすぎて意味がわかりません。EDもオーレオーレ言っててましたし。
ジョージ・R・R・マーティン「王狼の戦旗」
もう本当に誰が生き残るのか分からなくなってきました。ここまで散々予想が覆されたという実績があるせいで、絶対こいつは最後まで死なないだろうと信じてる登場人物であっても油断がなりません。描写からして死んでないのは分かってても、えっブラン死んでないよね?あれ?と不安になりました。
シオンがロドリックに撃退されてすぐ城に戻れるかと思ってたのに、スターク家の冬はまだまだ長そうです。なんだかジョンもさらに遠いところに行ってしまいそうですし。壁の向こうの人たちの立ち位置がよく分からないんですよね。ジョンはそっちの勢力と合流して、冬に立ち向かう力を得るのか。冬の恐ろしさについては語られても、具体的に何が起きるのか分からないあたりがまた不安を誘います。]]>
浅田次郎「中原の虹 1-4」
http://mizunoao.exblog.jp/15354202/
2011-08-30T23:04:54+09:00
2011-08-30T23:04:54+09:00
2011-08-30T23:04:54+09:00
mizuao
本(著者ア行)
全身泥だらけになるので、貸与された青色のツナギ着用。
窓に映った自分の姿を見て、いさじさんのあの曲が頭から離れなくなりました。
そして向った洞窟は、行き先を決める時に意図してはなかったのですが、AKBのロケ地です。ヒャッハー。頭を横にしないとヘルメットが通らない程度に狭い穴を、海老反りで匍匐前進しながら通過中、きたりえの貧乳でよかった発言を思い出してにやにやしてました。
浅田次郎「中原の虹 1-4」
清王朝の末期から中華民国初期を描いた歴史小説。歴史上の人物から恐らく創作の人物までとても魅力的で、さっぱり忘れていた中国史を思い出しつつ楽しむことができました。やはり教科書で習うだけだと人物に対する肉付けが足らなくて、どうにも頭に残りません。こういう物語で読むと、その人物が歴史上どういう役割を果たしたのか、歴史の流れがその時代の空気を通して伝わってくる気がします。]]>
ジョージ・R・R・マーティン「七王国の王座」
http://mizunoao.exblog.jp/15142217/
2011-07-19T21:43:37+09:00
2011-07-19T21:43:39+09:00
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mizuao
本(外国人・その他)
no3bとは、ヘタレなイケメンたかみなと、ヴィジュアル担当小嶋さん、トーク上手な峯岸さんによるAKB派生ユニットです。たかみなを小嶋さんと峯岸さん二人で弄りまくる構図が大好きです。歌としては、初めて聞いたRelax!が未だに一番好きです。
”頑張って!なんて 私 言わないよ 君は もう 頑張ってるから”
五万と類似品がありそうな歌詞ですが、小嶋さんの甘いボイスでこう言ってもらって、これでまた頑張れないようなら男が廃るというものです。
そして異色なものですが3seconds。彼女達主演ドラマ内の設定により、3人とも男装して歌います。アイドルの動きが刷り込まれ、なおかつ女性らしい体つきをした彼女達なので、正直いくら切れのあるダンスをしてもちょっとした仕草に違和感があります。…たかみな以外は。
でも顔がマジでイケメンなんですよね。たかみながかっこいいのは当然として、小嶋さんは女性らしさの象徴みたいなイメージだったので、初めて見た時は衝撃でした。AKBINGOの企画では、色物な男装で毎回理不尽な結果になってますが、真っ当に男装されたら、3秒かからず落ちました。
ジョージ・R・R・マーティン「七王国の王座」
友人からお勧め品。アルスラーンとか好きな人にお勧めな、異世界戦記物+宮廷劇。元々一つの王国だったのが、王の死をきっかけに群雄割拠になっていきます。章ごとに視点が入れ替わるので、誰が主人公というのはないですが、一応スターク家がメインなんですかね。北の大地を支配してきた実直な一族ですが、この先も不吉な影がちらついています。せめてジョンとアリアの助命嘆願はしたいところです。
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袴田めら「最後の制服」
http://mizunoao.exblog.jp/14994101/
2011-06-22T00:28:53+09:00
2011-06-22T00:28:51+09:00
2011-06-22T00:28:51+09:00
mizuao
漫画
まあそんなことはどうでもいいとして、本題です。AKB好きの集団の中でさらにマイノリティに属する身として、このメーカーの正しい遊び方に気づきました。禁断の子供ネタです。あれですね。しずなつとか東方とか、ちょこちょこと出てくるあれです。
ということで、仲良し二人組同士で色々やってみたんですけどね…。私の技術と頭が足らないのか、おおよそ残念な感じになりました。
袴田めら「最後の制服」
悪くはないけど、評判ほどでは、という感じでした。登場人物たちのちょっとした心の揺れ動きとかがリアルな分、ヒロインの病気とか、引っ越しとか、ベタすぎる話の展開についていけなくなりました。]]>
えばんふみ「ブルーフレンド」
http://mizunoao.exblog.jp/14869856/
2011-05-30T23:57:09+09:00
2011-05-30T23:57:07+09:00
2011-05-30T23:57:07+09:00
mizuao
漫画
眼鏡萌えと称して主人公妹の彼氏にさりげなく手を出しつつ、マッチョな俳優を見て、彼の子供が欲しいとかキラキラ目を輝かせます。主人公に対して適当にシビアなことを言いつつ、結局主人公の保護者的な立場にいる残念なイケメンです。実によいキャラと演技でした。
えばんふみ「ブルーフレンド」
しばらく前にごく一部で話題になっていた気がするりぼん連載の友情漫画です。なんというか、女の子って怖いね。と思いました。家庭の事情と美貌のせいでいじめられていた少女が、初めて自分に優しくしてくれた活発な少女に依存し、独占しようとします。どこかにそんな人いたなぁと思ったら、ガッチャガチャのシスコン姉にそっくりでした。]]>
藤崎慎吾「鯨の王」
http://mizunoao.exblog.jp/14585190/
2011-04-10T23:59:24+09:00
2011-04-10T23:59:24+09:00
2011-04-10T23:59:24+09:00
mizuao
本(著者ハ行)
誰か私にプロイセン娘さんのプロフィールを教えてください。
藤崎慎吾「鯨の王」
ハイドゥナンもそうだったせいか、この方には海洋SFなイメージがあります。
深海に廃棄された放射能物資に汚染された巨大鯨が、アメリカの原潜に音波攻撃を仕掛けるという、微妙に現状を思い起こさせるあらすじ。最近垂れ流してる排水のせいでゴジラみたいなのが出現して、スカイツリーをぶち壊しつつ、都庁を襲い、78歳の後期高齢者を引退させるなんてことにならないのは分かってますが、まだ人類に知られてない巨大鯨が眠っているという話はロマンがありますね。
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宮木あや子「雨の塔」
http://mizunoao.exblog.jp/14373569/
2011-03-05T23:19:55+09:00
2011-03-05T23:19:56+09:00
2011-03-05T23:19:56+09:00
mizuao
本(著者マ行)
嫁にするなら誰?という指差しゲームで、
←大島さん…痴話喧嘩…小嶋さん→←リーダー高橋 とか、もうこの人たち、公式でこっち界隈にサービスしすぎですよ。小嶋さんと両想いで真っ赤になるリーダー、リーダーを小突く大島さん、こっち指してくれなかったじゃんと拗ねる小嶋さん。そりゃ「なにこの茶番」と言いたくもなるでしょう。
XYZはXYZとして、XYでは杏さやが好調ですね。正直さやかはそこまででもないのですが、杏子が王子様すぎて惚れました。
さやかもいい子なんですけど、生真面目すぎて融通がきかないんですよね。自分のエゴは捨ててみんなの幸せを守ろうともがいて、それでも自分を捨てきれていないことに苦しんで、堕ちるところまで堕ちてしまう、という完全にまわりが見えていない状態。
そんなさやかを救おうと手を差し伸べる杏子ですが、一度は「汚れた真っ黒な手」扱いされて振り払われてしまいます。それでも影から見守ってピンチに駆けつけて、最後は「ひとりぼっちは、寂しいもんな。いいよ、一緒に居てやるよ」ですからね。出会って一週間待たずに後追い自殺してくれる烏月さんを思いだす電撃っぷりですが、こういう無償の愛に悶えます。
宮木あや子「雨の塔」
全寮制の女子大を舞台に、多感な少女4人が繰り広げる人間劇です。相互にうまく補完しあっていたはずのペアが、別の共依存ペアのせいで急激に坂道を転がり落ちて行くさまが面白い作品でした。まあまどマギと違って3/4は生きてるよな、と思うと鬱具合が少しましになります。]]>
恩田陸「いのちのパレード」
http://mizunoao.exblog.jp/14278350/
2011-02-20T22:39:33+09:00
2011-02-20T22:39:34+09:00
2011-02-20T22:39:34+09:00
mizuao
本(著者ア行)
それだけは絶対にない、と思っていたからこその盲点…。
……………………。
……………。
………。
………私って、女子校の先生を目指すべきだったのではないでしょうか。
高校の始めの頃やらされた、うさんくさげな職業適性試験(学力+性格診断)で、だいたいの職業が「適性あり」の判定の中、数少ない不適性な職種が学校とか幼稚園の先生でした。この結果は自分でも大変納得のいくものだったと思います。厳しくも優しく、悩める青少年を教え導く聖職なんて、とても私に務まるものではありません。当時の私も強くそう感じていましたし、あんなに損な職業を選ぶなんて物好きだなぁと思ってました。
しかし、今となってはこう思うのです。青春を謳歌する女生徒達とともに学園生活を過ごし、彼女たちの幸せの礎となることができるのは、大いなる喜びなのでないかと。
テストの点とか友人関係とか、ちょっとしたことで一喜一憂する多感な彼女たちを見守り、サポートすることで、労働の素晴らしさを感じられるのではないかと。
まあつまり何が言いたいかというと、女の子たちのきゃっきゃうふふを、最前線で観賞し続けることができる女子校の先生って最高じゃね?ということです。
しかしここまで考えてふと思ったんですが、女子校で先生やってる男性って何でわざわざ女子校を選んだんでしょうね?「先生のセクハラに負けない」とかいうクラス目標立てられかけたり、「イケメンは就職の面接で落とされている」とかいう失礼な噂を立てられたり、小娘たちに馬鹿にされても先生をやり続ける理由はなんでしょう?
そりゃまあ他に就職先がない、とか、金のため、とかもちろん現実的な理由なんでしょうが、それでは面白みがありません。私は愚考します。彼らもまた私の同族なのではないかと。そう考えると、遠い存在だった先生たちの存在が、一気に親しみやすく低俗なものになりますね。
恩田陸「いのちのパレード」
奇想ネタ短編集。長編と違って人間関係の掘り下げが少ないので、強く感情が揺さぶられたりということはありませんが、さすが恩田さん。一つ一つのネタが強烈です。
例えば「当籤者」。国民全員参加の宝くじで、当選者のもとに通知が送られてきます。これで当選者が普通にお金をもらえるなら何の物語にもなりませんが、お金をもらえるのは当選者ではなく、当選者を殺した人、という設定。無差別で送られてくる赤紙とか恐ろしすぎますよ。自分が当選者であることを悟らせないように頭を悩ませ、考えれば考えるほど挙動不審になってしまう。疑心暗鬼に陥らざるおえないという、とてもえぐい設定です。ほんとよく思いつきますよね。これ「SGOROKU」あたりは、是非長編でも読んでみたいです。]]>
クリストファー・プリースト「奇術師」
http://mizunoao.exblog.jp/14202384/
2011-02-12T23:07:46+09:00
2011-02-12T23:07:47+09:00
2011-02-12T23:07:47+09:00
mizuao
本(外国人・その他)
あと、東方アレンジ、RD-Soundsさんも好きです。元々は咲夜さん曲漁ってた時に「月光照らすはシリアルキラー」で引っかかりました。殺人鬼同士の瀟洒でテンポのよい軽口の叩きあいが面白い曲です。歌い手さんが、一人二役で演じ分けてるので、そこも聞いててすごいなぁと思えます。
それと最近のでは「ヒメゴトクラブ」にも惚れました。歌詞も曲調も雰囲気が出ています。とても百合百合しい。ここまでガチっぽさが濃いと、ジャンル初級者だと間違いなく引いてしまうでしょう。
異能を持つ二人の、閉鎖的で情熱的な相互依存っぷりが余すことなく込められています。「密かなるは 二人のヒメゴト 終わりよどうかまだ おとずれないで」あたりから、歌ってる二人の感情のこめ方が上手いのか、すごく狂おしく聞こえます。
そもそも秘封自体が好きなんですよね。幻想郷という世界を外から見る二人が、東方世界に厚みを与えている気がします。
クリストファー・プリースト「奇術師」
この前ご近所の古本屋の半額セールで買い込んだうちの一冊です。ベストSFだったかで見かけた名前だったのですが、SFとしてはウェルズみたいな科学度ですかね。科学にすごく夢があって、何ができるかわくわくしていた時代の雰囲気を模した文章というか、意図的な懐古趣味? 言葉が見つからないですが、科学と宗教の合間、降霊術が流行っていた頃の、胡散臭い感じがよく出ています。
マジシャン二人の確執を、現在、過去合わせた複数の視点で描いています。マジシャンそれぞれの手記及び手記らしきもので語られる部分は、冒頭でだまされるな、と警告された分、余計に緊張してミスディレクションされた気がします。というか、旅行中にぽつぽつ読んだせいて、小道具とか忘れて気づいてなさそうですし。
最後現在の落ちの部分は、もう予測はついていたとは言え、ぞっとさせられました。ゴシックホラー。
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内田康夫「箱庭」
http://mizunoao.exblog.jp/14167024/
2011-02-08T22:01:21+09:00
2011-02-08T22:01:22+09:00
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mizuao
本(著者ア行)
内田康夫「箱庭」
テレビの浅見光彦シリーズが大好きです。榎木孝明さん、沢村一樹さん、中村俊介さん主演のあたりは全部見ています。浅見さんの見るからに育ちのよさそうな言動と、お約束のように罪を告白した犯人が自殺する展開が大好きです。
と、今回山口に行くにあたり、原作を読んでみようと買ってきた本作。岩国について予習することができました。浅見さんと同じように岩国城から川を眺めてきましたが、確かに短い距離であそこまで蛇行する川は初めてでした。]]>
高野潤「アマゾン源流「食」の冒険」
http://mizunoao.exblog.jp/13998964/
2011-01-17T22:01:19+09:00
2011-01-17T22:01:22+09:00
2011-01-17T22:01:22+09:00
mizuao
本(著者タ行)
朝、決まった電車の決まった乗り口から、閉まる扉越しに眺めていたポスターが見れないかと思うと、残念でなりません。前はイツワリノウタヒメが消え去り、今回はアイドルに恋して…。
次にまた痛々しい広告になってくれるのはいつのことになるでしょう。
高野潤「アマゾン源流「食」の冒険」
アマゾンのへんをフィールドにしている写真家が、現地で食したものについて、色々記しています。動物達の写真を撮るのにフラッシュを焚くと、その後瞬時に現地ガイドが矢を放って動物を仕留めて食う、という流れがすごいです。ガイドさんからすれば、わざわざ森に入るのは、そういう役得を狙っているから、ということもあり、とにかく肉が食べたいガイドを我慢させるために、鶏やら豚を連れていったり、魚を釣ったり、苦労をされています。
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大森望編「逃げゆく物語の話」
http://mizunoao.exblog.jp/13886717/
2010-12-27T22:03:00+09:00
2010-12-27T22:32:29+09:00
2010-12-27T22:03:18+09:00
mizuao
本(外国人・その他)
大森望編「逃げゆく物語の話」
ゼロ年代日本小説ベスト集成”すこし・ふしぎ"系の方らしいです。恩田さんのとか三崎さんのとか、SFには入らないよなーとは思いつつ、確かに当然のようにSFに括られてる星新一とかもいますし、SFの定義はよく分からないものです。
とりあえず私がSF 寄りと思った作品の中で面白かったのが、小林泰三さんの「予め決定されている明日」。ひたすらソロバンで与えられた計算をこなし続ける算盤人達の中で、その計算の意味を知ってしまったケムロが犯した大罪の話です。算盤人たちがひたすら計算することで作りだした世界に干渉し、仮想世界の電子計算機に自分の計算を押し付ける、というのですが、なんだか錯視の無限階段をたどってみた時のような、狐につままれたような釈然としなさが残ります。あれ?という感じですかね。
あとジャンルとか問答無用で一番引き込まれたのが石黒達昌さんの「冬至草」です。現代の植物学者が、放射能を帯びた新種の植物の標本を発見。その出自をたどるうちに、大戦中その植物に魅了されて憑き殺された在野の植物学者の姿が浮かび上がってくるという仕組みになっています。寒い北の僻地に追いやられた不具の秀才が、学会に認められようと冬至草の研究に妄執する姿が大変薄気味悪く描かれています。栄養状態の悪い人間の血液を与えると、夜中に明るく発光する植物とか、美しすぎますよね。]]>
森奈津子「お嬢様とお呼び!」
http://mizunoao.exblog.jp/13841615/
2010-12-19T20:05:40+09:00
2010-12-19T20:05:40+09:00
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mizuao
本(著者マ行)
しかしながら、一時的にハマりかけたAKB熱がよびさまされ、以前気になっていた本を読むことにしました。the 寂聴第11号。AKB×寂聴さんの対談という、ひどくカオスな企画です。仕事中タイトルを目にした時、思わず出版社の正気を疑ったものでした。とは言え、中身はごくまっとうなことをやっているというか、冒険してない内容ですね。いい男の見分け方とか、性格の変え方とか、少女向けの雑誌に毎月載ってそうな質問をAKBの子たちがして、寂聴さんがその悩みに応えるというもの。これって別にAKBじゃなくてもいいんのでは、と思います。
森奈津子「お嬢様とお呼び!」
森奈津子さんのデビュー作の少女小説。らしいです。主人公が少女漫画に出てくる意地悪なお嬢様を目指して精進している、という設定に、森奈津子さんの片鱗が表れているかと思います。地球娘…ほどのキレはないにしろ、十分に笑える話でした。]]>
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