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ジャック・フィニィ「ふりだしに戻る 下」

 朝日の朝刊に「ヤングガンカルナバル」の書評が・・・。嬉しいもんです。
 カナがラッカを乗せて、自転車で坂を駆けおりるシーン。軽快な音楽とスピード感のある絵がマッチしていて灰羽の中で好きな場面ベスト5には入ります。物語前半の、ほのぼのとさわやかな夏の日々を象徴しているようで。見ている方にまで、風をきる感触が伝わってくるようです。

ジャック・フィニィ「ふりだしに戻る 下」
 わりに落ち着いて進行していた物語が、サイが火事に巻き込まれて警察に追われる辺から加速して、一気に慌ただしくなります。ノスタルジックな雰囲気に浸ってるのもよいですが、ハラハラするような冒険活劇という感じで、これはこれで楽しいです。
 最後、米国軍が自分たちの都合のよいように過去を改変しようととんでもない陰謀を抱くのを阻止するために主人公がとった行動が良かったです。諸悪の根源(違う)をつぶすことで、タイムトラベルそのものをう。なくしてしまう。が、そうするとサイもその世界から消えそうな気がしますがどうなったんでしょう。消えるようなことが示唆されてないということは、この時点で過去と未来が分離して、パラレルワールドとなった世界に主人公は取り残されたということでしょうか。
by mizuao | 2006-05-07 10:31 | 本(外国人・その他)
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