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山岸凉子「神かくし」

今日は自主練行く前に横浜のBOOKOFFの位置を教えてもらいました。しかし横浜中の本屋を巡っても探している本は見つからず。マイナーな本は出たらすぐ買いましょうというのが教訓ですね。
 某ゲームは案の定作動しませんでした。DirectXのヴァージョンアップをしないと動かないのですが、ダウンロードするのにうちの回線だと三時間以上かかる見込みです。なんせ未だにブロードバンドじゃないですから…。となると私程度の頭で思いつく手段としては学校で落として、それをCDに焼いて持ち帰ること。私のUSBスティックじゃ確か128MBしか入んないんでCDに焼かないといけないんですが、見つかったらアカウント停止食らいそうでこわいです。それに、そもそも直にダウンロードしないで作動するファイルかどうかも分からないですしね。こういう時パソコンに全く詳しくないのはきついです。

山岸凉子「神かくし」
 友達からの借り物です。猟奇的に近いホラー短編集ですが、書いてるのが女性なんで描写としてはそこまでえぐくはなかったです。
 お薦めだった三作目の「負の暗示」。八ツ墓村のモデルといわれる、津山三十人殺しについての話です。ごく普通の病弱な少年がなぜ村の多くの人を惨殺し、二十三歳の若さで自殺するにいたったかについて推測もまじえて描かれています。主人公が自意識過剰で被害者妄想が激しく、テレビとかで聞く現代の少年犯罪者の心理に近くて笑えます。母親に愛されなかったら、自分が所詮人並み程度の人間であると認められなかったら、全ての人が犯罪に走るのでしょうか?
 普通殺人鬼と聞くと、社会から全くかけ離れた神経をした人間を想像すると思います。しかし、ここで描かれる主人公は普通の人間とあまり大差はありません。常々疑問に思っていることですが、普通の人間と殺人者とで何か大きな差があるのでしょうか?露骨で劇的な理由や変化などはなく、ただ人殺しを実行したという点のみが違うのだと思います(本気で狂ってる人は別なのかも知れないですが)。ある本に、人は人を殺すのではなく、人は殺さないように耐え続けているのだというのがありました。だから人は日常的に殺す危険も殺される危険も持っていると。さすがにこれは極端な話ですが、私的には結構この考え方が気に入ってます。っと、本編とは関係ない話になってしまいましたが、主人公が頭に二本懐中電灯をさしているシーンが好きです。
 これ以外の作品では神隠し第二段の「神入山」が面白かったです。山に入ったものが神隠しにあうという伝説がありますが、ほんとは天狗じゃなくてUFOにさらわれてるんじゃないかという話。ベタな話ではあると思いますが、最後女の子が宇宙人たちを前にして「誰が・・・誰が言ったの好意的だなんてねえ!誰が言ったの」と泣き叫ぶところが心に残りました。
by mizuao | 2006-01-07 22:05 | 漫画
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