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有川浩ほか「Sweet Blue Age」

 どうも昔から、無駄に世界観が複雑で想像の余地がある話が好きです。全てが明かされるよりは、謎が謎を呼ぶような物語。GPMしかり灰羽しかり。そういやクレヨン王国とかもそうだったんだな。所詮は人間にできる限りのことしか起きないミステリーよりは、世界そのものに対して疑問を抱けて、その世界のルールが未知のものである方が面白いと感じます。で、それがどうしたかというと、今手元にひどく頽廃的で美しい、私好みな物語が転がってます。やるべきレポートが貯まってるのに。

有川浩ほか「Sweet Blue Age」
 有川さんと桜庭さんの短編を読もうと借りたもの。有川さんの「クジラの彼」は「海の底」から派生したもののようです。「海の底」であんまり報われなかった潜水艦乗りの方の恋物語です。といっても、その恋人視線で綴られているので、あの恐怖のザリガニ騒ぎについてはほとんど何もでてきません。長距離恋愛の切なさみたいなものが主なので、恋愛小説が好きな人には良いのだと思います。が、私が有川さんに求めてるのは、特撮映画みたいな怪獣と、それを巡る様々な人間模様なので、今回みたいに人間模様の方に焦点を絞られると少し物足りない感じがしました。
 それ以外の話については・・・。森見登美彦さんの「夜は短し歩けよ乙女」がほどよく不気味で面白かったです。
 
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by mizuao | 2006-04-30 17:48 | 本(外国人・その他)

水谷長志「図書館文化史」

本屋で村上春樹訳の「キャッチャー イン ザ ライ」の新書版が平積みになってました。ムギバタ球場の正捕手くんを思い出してふきました。当分というか生涯ライ麦畑見る度に笑えそうです。

水谷長志「図書館文化史」

毎度アレクサンドリアから、現代日本公共図書館までの歴史と、媒体と書誌作成の歴史についてまで。流れがまとまってて分かりやすく、コラムっぽいものも挟んであり読みやすかったです。
昔一人で全国書誌をつくった人はほんとすごいと思います。今より本がずっと少ないとはいえ、全ての本を知ってるんですから。
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by mizuao | 2006-04-28 16:32 | 本(著者マ行)

新城カズマ「サマー/タイム/トラベラー 2」

 先週「時間と人間」だか「人間と時間」だかいう本の一章分だけ読んでました。それによると、過去現在未来の関係を示すのに、因果論という考え方と目的論という考え方があるそうです。因果論の方は多分通常うちらが考えてるであろう、過去がそうだったから現在がこうある、現在こうするから未来がああなる、というような考え方です。それに対して目的論では、未来にこうなって欲しいから現在こうする、現在がこうなのは過去に未来がそうあることを望んだからという考え方です。多分。
 特に人間の経済活動は目的論なもので、サマータイムトラベラーの中にでてきた例ですが、これから先価値が上がりそうな株を皆が買うからその株の値段が上がり、さびれていく地方の土地は誰も買わないから余計に価値が下がり町はさびれていきます。つまり、人間というのは未来に縛られて生きてる訳です。

新城カズマ「サマー/タイム/トラベラー 2」
 時間跳躍少女なんて幻想的な存在ですが、すごい理論がつけられていて、実際にいてもおかしくないような気にさせられます。心底面白い作品だと思いました。悠有が未来に跳ぶのは、宇宙が宇宙であり続け、全体の統一性を求めるために必要なことだから・・・だそうです。詳しく書くと、どんどん本来の正しい意味からかけ離れていくと思うので、理論の説明は避けますが、すごい発想だと思います。私が知ってる限りタイムトラベルものでは、タイムトラベルしたせいで宇宙の調和が崩れていくか、結局宇宙に何の影響も及ぼせないかのどっちかですが、宇宙の調和を保つためにタイムトラベラーが出現するというのは逆転の発想だと思います。
 あと、主筋とは関係ない部分の多種多様の小ねたもすごい面白かったです。アエリズムとかライ麦畑とか。アエリズムの方は、ネットのせいで人類は確率的に滅亡する説とか、人間の自殺を防ぐためには人工的に来世や前世を作り出すべきだとか、面白いと思うどころかひどく納得してしまいました。私もアエリズムの信奉者らしいです。
 ライ麦畑の方は、主人公たちが暇つぶしにそれぞれの解釈にしたがって、ライ麦畑の原書を訳していくのですが、彼らの解釈の仕方が笑えすぎます。ホールデンが幽霊だったり野球少年だったり私立探偵だったり。しかもタイトルが「ムギバタ球場の正捕手くん」だし。アエリズムの響子なんかはホールデンの一人称が「おいら」ですよ?サリンジャーの愛読者の全てを、この部分だけで敵に回せそうです。私自身はホールデンに対して虫唾がはしるとか思ったクチなんで胸がスッとしましたが。
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by mizuao | 2006-04-27 21:37 | 本(著者サ行)

太宰治「ヴィヨンの妻」

 PS2のコントローラーのスタートボタンの効きが致命的に(メニューが開けないとか、タイムができなくて死亡とか)悪くなったので、どうせ買い換えるのならと思いばらしてみました。結果ゴム伝導体がへたってきたため、ボタンを押しても回路に電気が通らないということが判明し(あくまで推測です)、アルミ箔を貼るという荒業で修理することができました。早まって買い換えなくてよかったです。

太宰治「ヴィヨンの妻」
 短編集です。トカトントンを除くほぼ全ての作品が同じパターンの話みたいです。酒飲みや女遊びで浪費する夫と、家に帰ってもこない上にお金も落とさないような夫をひたすら待つ妻の物語。+αで子供がいたり、いなかったりです。この夫が出版者勤めだったり、詩人だったり文学関係者なことも共通点で、彼らは「自分の家庭の幸福が他人の不幸につながる」とか「革命と家庭への愛は同じで、どちらも悲しいものだ」とか「女は幸福だが、男は皆不幸だ」とか屁理屈をたてて、うじうじしています。ムカつきます。
 そしてさらに腹の立つことは、妻たちがそんな夫を見捨てられないことです。「あの人は私がいないとダメなんだ」とかそういう心理でしょうか。共依存関係と言うと用語が間違ってるかもしれないですが、どっちにしろ健全ではない、不安定な関係です。太宰治が何を意図してこの話を書いてかは分かりませんが、こういう不健全なままの家庭の存続とかを描きたかったんなら成功してるんじゃないかと思います。
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by mizuao | 2006-04-25 12:46 | 本(著者タ行)

大原まり子「ハイブリッド・チャイルド」

 雨の降った後の匂いが夏に近づいてきた気がします。花粉症のせいで3月4月の気候を楽しむことができないので、毎年結構この季節は好きです。この頃に咲いて、かなり強烈でマニキュアのような甘い香りを発する花が近くの公園に植わってるんですが、毎年何の花か調べようと思っては忘れてます。

大原まり子「ハイブリッド・チャイルド」
 人類vs機械帝国が宇宙において争いを繰り広げる中、人類は神の託宣により、核融合によるエネルギー源、機械の骨格、生物の殻を持つ兵器、サンプルB群を作り出します。圧倒的不利にあった人類は、サンプルB群のおかげで勢力を巻き返すことができますが、サンプルB群の内の一体、サンプルBⅢ号が自我を持って軍から逃走します。この話は基本Ⅲ号の逃避行を追って物語が進んでいきます。
 三号とかヨナとかシバとか、そうとう悲惨な運命をたどった彼らも印象深いですが、人類の危機に誕生した軍神の存在が面白いです。軍神はある人間の女の腹から八百歳の老人の姿で生まれ、そこから八百年かけて若返って行きます。それだけならそんなにややこしくないですが、「かれ」は八百年間の時間の中に遍く存在し、全ての事象を見通すことができます。全知全能にも見える「かれ」ですが、実際は広範囲に広がったが故に一つの空間・時代においては存在が希薄であり、その時間軸に自分を留めて置くだけでもかなりのエネルギーを消耗します。また彼自身は自分の存在に疑問を持ち、自分と同じようなものの存在を恋焦がれます。この話の中では、神と人間との違いがひどくあいまいに感じられます。
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by mizuao | 2006-04-23 11:53 | 本(著者ア行)

谷川流「涼宮ハルヒの憂鬱」

昼にCDを買いに横浜のとある店に行きました。すっかり忘れてましたが、その店新装開店したばかりで、かなりの人がごったがえしてました。レジとか長蛇の列でしたよ。前は2F~3Fまでだったのが1F~3Fに拡張してました。横浜がどんどん棲み心地の良い街になってきます。

谷川流「涼宮ハルヒの憂鬱」
宇宙人とそれに準ずるものしか興味ないと豪語するハルヒと、それに巻き込まれた人達のドタバタコメディ。この手のもののお約束を色々混ぜ合わせてあります。よって水戸黄門のように安心して楽しめます。
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by mizuao | 2006-04-22 23:55 | 本(著者タ行)

青木周平「古事記がわかる辞典」

青木周平「古事記がわかる辞典」
 授業の予習に読んでみました。古事記成立時の話とか、古事記概略とか、古事記の中であるテーマについてまとめてあったりとか。
神代の頃は、昔読んだ日本神話のおかげで結構覚えてますが、~天皇記となるとほとんど知りません。しかも長年、景行天皇=ヤマトタケルだと思ってましたよ。神様含めて昔の人たちは、ころころ名前変わったり、名前がたくさんあったりでややこしいです。
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by mizuao | 2006-04-21 12:04 | 本(著者ア行)

高里椎奈「闇と光の双翼」

 フェンリル大陸偽王伝シリーズのイラスト+装丁がすごい好きです。イラストはミギーさんという方が描かれてるんですが、色使いがとても鮮やかで目を奪われてしまいます。今のところ図書館で借りて読んでますが、金銭に余裕が出来たら購入して、是非私の本棚に飾りたいです。背表紙の金字がさぞかし映えるでしょう。
高里椎奈「闇と光の双翼」
 フェン一行がパラクレスから戻ると、目指すソルドの首都は大国シスタスに占領されてしまっています。そこでフェンは首都に取り残された友人ロカを救いに、首都に向かいます。
 好感度の高いロカ君が、尊敬する兄に置いてかれたことでぐれててびっくりしましたが、なんとか元のロカに戻って安心しました。また大きな障害を乗り越えたことで、ロカもフェンもさらに成長したことと思います。二人とも勝手に王の器なし判定されたところには笑いましたが。あとあれだけカティア様を敬愛してた、アシュレイの裏切りは予想外でした。
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by mizuao | 2006-04-20 17:46 | 本(著者タ行)

新城カズマ「サマー/タイム/トラベラー 1」

新城カズマ「サマー/タイム/トラベラー 1」
 地方都市に住む高校生たちの話。いつも同じ喫茶店でくつろいでる五人組が、その内の一人の少女が時間跳躍できることに気付き、その能力開発のプロジェクトに乗り出します。なんとも怠惰で無意味なことに時間が費やす彼らが、何を引き起こすのか?少女が跳ぶのは未来だけで、過去には行けないというのがポイントみたいですが、まだそれが何につながるのか分かりません。
 本文中に、読書家の主人公たちが作ったタイムトラベルものの分類表が出てくるんですが、私が読んだことのあるのがほとんどないです。私もまだまだ読書量が全然足りてません。他にも結構たくさん本の話がでてくるので、次はこれを元に辿ってみるかと思案中です。
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by mizuao | 2006-04-20 17:16 | 本(著者サ行)

赤松健「魔法先生ネギま!14」

 昨日学校で久々に高校時代の友人に会いました。そういや、もう文学部以外の連中もこっちのキャンパスに来てるんだなぁと実感。同期のサークル仲間とかも来てるはずが、私が図書館に引きこもってるから滅多に会わないというか、昨日初めて会いました。昨日は珍しく人に会う日でした。

赤松健「魔法先生ネギま!14」
 学園祭バトル編が一段落ついてラブコメ編とのことです。大人版ネギがかなりな紳士っぷりを発揮してます。が、そんなのはどうでもいいんです。頼むから刹那を出してください。刹那は今回名前だけしか出てこなかった気がします。バトル編となると実際刹那はかなり出番多くなるので、ラブコメ編の間はお休みということでしょうか。
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by mizuao | 2006-04-19 10:59 | 漫画