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原寮「天使達の探偵」

 朝、人の面の皮をはがす夢を見ました。比喩とかじゃなくて実際に。ベリッと大量に。きっと人体の不思議展だったかに行った影響です。

原寮「天使達の探偵」
何かの本にあったハードボイルド小説の用件にかなり該当してます。主人公は独身。個人主義で悪ぶってるわりに正義漢。車とか煙草にこだわりがある。さすがに昔の女が悪の組織に捕まって…というのはなかったですが。
短編仕立てで、二時間ミステリーにありそうな作品がいっぱいです。ど派手なアクションとかはなかったですが、地味に面白かったです。
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by mizuao | 2006-03-31 12:49 | 本(著者ハ行)

恩田陸「ネクロポリス 上下」

家から江ノ島、鎌倉と、ドライブに行ってきました。こういう時地元が観光地に近くてよかったと思います。海沿いの道を運転するのは気持ちいいです。海沿いは道幅が広いので比較的安全ですしね。

恩田陸「ネクロポリス 上下」
 日本とイギリスの文化が絶妙に入り混じった国。V.ファー。実際にあるとしたらどの辺に位置することになるのでしょうね。実際に死者が甦ってくるヒガンというネタは非常に面白いと思います。他にも百物語とか色々と日本の行事の変化形があって、その過程に何があったか想像するのが楽しいです。これらの小ネタだけでなく、切り裂きジャックや黒婦人など、ややこしい事情が絡んできて前半、中盤と眼が離せません。問題は後半の超展開に着いていきにくいところです。恩田さんの小説で評価されているというか人が読むものは、比較的話がまとまっている作品だと思います。夜のピクニックなど日常から脱してないものとか。私自身は最後の最後で急にSFになったり、ホラーっぽくなったりしても、全然問題ない人なんで別にいいんですけどね。
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by mizuao | 2006-03-28 15:52 | 本(著者ア行)

橘裕「ガッチャガチャ 6」

 そういや有川浩さんの新作二冊はまだ読んでません。学校始まる前に学校近くの図書館に予約しとかなければ。確かタイトルが「図書館戦争」だったので、日頃戦う司書を目指すとほざいてるわが身としては必ず読まなければならないブツです。朝日の朝刊に書評が載っていたので期待が持てます。戦う司書というキーワードに引っかかっていた、「戦う司書と雷の愚者」をこの前読んでみましたがハミュッツの悪人っぷりはともかく、私の求めているものとは違ったようです。一作目は読んでないので偉そうなことは言えませんが(汗)
 春休みに読んだ本シリーズ、とりあえず六冊分です。
橘裕「ガッチャガチャ 6」
 記憶が戻って素子至上主義状態が復活したものの、矢部に対しても好意らしきものを感じ始める可菜子さん。昔より少し良い人になった可菜子に対して素子が思う「…可菜子…確かにかわった …が余計にややこしい女になったな」というのが的を射ていて笑えます。そんな可菜子をあいに変わらず適当にあしらう素子ですが、友里に対して謎な態度をとり始めてます。ただでさえ何考えてるか分からない素子さんのこの先の行動が気になります。
 そしてこの巻でなにより大きい進展がありました。平尾先輩へたれ脱却おめでとうございます。
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by mizuao | 2006-03-26 22:06 | 漫画

深見真「ブロークン・フィスト1 戦う少女と残酷な少年」「ブロークン・フィスト2 傷だらけの遠い明日」

映画といえば今度またガメラだかモスラだかを撮っているみたいですが、どうせ特撮ものをやるなら有川さんの作品を映画化すればよいと私は思います。「海の底」「空の中」とかだと、敵(?)はでっかいし、かっこいい自衛官とか子供たちが大活躍してるし、お正月映画とかで子供に受けること間違いなしです。「海の底」だとレガリスはひたすらぶっ潰すべき対象でしかなく教育上よろしくないかもしれませんが、「空の中」だと謎の生命体との心温まる交流というオプションがつきます。是非どうでしょう(笑)

深見真「ブロークン・フィスト1 戦う少女と残酷な少年」「ブロークン・フィスト2 傷だらけの遠い明日」
 最近お気に入りの深見さんのアクション・ミステリー小説。高校空手部(一巻で諸事情により廃部したため、以後格闘研究会)に所属の女子高生秋楽と、同じく空手部所属で秋楽の弟分的存在の闘二が主人公です。空手をはじめとして、日本の武術が山ほどでてきて、そのアクションシーンは下手なアクション映画よりよっぽど迫力があります。富士見ミステリー文庫第一回大賞受賞作なのでもちろんミステリーにもなってますが、ミステリーだということを全く忘れてしまうぐらいアクションが面白いです。主人公秋楽の戦い方や、強くなりたいという熱意にあてられて、こっちまで燃えてきて筋トレ始めたくなります。
 ミステリーとしてはどうかというと……二巻はともかく一巻がそれでいいのか!とか言いたくなります。小説内で主張してるとおり完全な密室殺人ですが、トリックが…。古いラノベでこれから読む人も少ないと思うのでネタバレいきます。被害者は密室で胸を背中から強打したようになって死んでるんですが、もちろん部屋の中に凶器も人の入った形跡もなく、どうやって殺されたかわかりません。最後に名探偵闘二君によって明かされる事実によると、犯人は被害者のよりかかっていた壁の裏側から、被害者を殴り殺したということ。浸透勁とか徹しとか。ようは二重の極み(だったか)みたいなもんっすね。衝撃が上手く伝わることで遠くのものも破壊できるというアレです。ミステリーとしてこれはどうなんでしょうか。って栄えあるミステリー賞の第一回にこの作品を選んだ人たちが不思議です。まあこれで発掘されたおかげで、深見さんの作品が読めるのでもちろん感謝はしていますよ。
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by mizuao | 2006-03-26 22:04 | 本(著者ハ行)

ケストナー「飛ぶ教室」

今月は引きこもりの私には珍しく「ナルニア物語」「イーオン・フラックス」と二本も映画を見てきました。ナルニアは読んだのが小さい頃だったのもあってもう細かな話は忘れていますが、少なくとも冒頭空襲のシーンはなかったかと思います。ゲド戦記とは違う意味で地味地味しい話だった覚えがあるのですが、なんだか戦場のシーンの派手さと、子供たちのへたれっぷりのみが眼につきました。ああ、アスランはかっこよかったです。

ケストナー「飛ぶ教室」
 うちにあった児童文学全集に入っていなかったが故に、読み損ねていた名作です。子供のためのクリスマスの物語というと「くるみ割り人形」とか「クリスマス・キャロル」とか色々ありますが、それらと同じく今読んでも全く問題なく楽しめます。
全寮制の男子校に通う少年たちも正義感が強かったり、理屈っぽかったり、弱虫だったりと愛すべき個性を持っていますが、彼らを見守る大人たちが素敵です。特に彼らの先生である正義さんが、子供の視点に立ちつつ、子供たちが正しい道を歩めるよう広い視野でもって気を配っていて、こんな大人になれたらいいと思わせるような人柄をしています。最後クリスマスに旅費がなくて家に帰ることのできない少年にお金を渡すシーンでは、クリスマスに相応しい深い感動を味わえます。……やはり時期ものの話というものはあると思いました。
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by mizuao | 2006-03-26 22:03 | 本(外国人・その他)

辻村深月「冷たい校舎の時はとまる 上中下」


 かれこれ一月ほど放置してました(汗)。去年の夏にも陥りましたが、休み中にいちいちPC立ち上げるのが億劫になります。基本携帯嫌いなので、メールで打つ気にもなりません。おかげで春休み中に何読んだか大部分忘れてしまいました。こんな鶏並の記憶力をフォローするためにblogをつけてたはずが、当初の意図を完全に無視してます。とりあえず図書館に週平均二回は行っているので、単純計算して6×2×3+α(新たに買った本とか読み直した本とか)でしょうか。既に六割方何読んだか思い出せなくなってます………が、とりあえず気の向いたもんだけあげてみます。

辻村深月「冷たい校舎の時はとまる 上中下」
 センター試験間近の高校生達が校舎内に閉じ込められ、じわじわと精神的に追い詰められていきます。校舎に閉じ込められるのは、学祭で自殺者が出たあるクラスの委員達で、彼らはクラスの誰が死んだのだったかどうしても思い出すことができません。校舎内に残された様々なヒントから、自殺したのは現在閉じ込められている自分たちクラス委員の中の誰かであり、自分たちが閉じ込められているのは自殺者の脳内だという結論にたどり着きます。この辺はレベルEにもありましたが、極度にストレスがかかると周囲の人を自分の頭の中に取り込んでしまうというオカルト現象で説明されてます。
 まあ密室に閉じ込められるという極限状態の中、自殺したのは誰か、自分が自殺したのではないかと疑心暗鬼に陥っていく訳ですが、そんな彼らの心理描写やそれに伴う過去話が非常に面白かったです。クラス委員達それぞれにかなりの個性がつけられていますが、さわやかな前向きからひたすら暗いのまでとても私好みのキャラクター達でした。特に、自分が生々しい感情を持つことに耐えられないとのたまう景子さんには、色々と共感を覚えました。
 様々な謎を持つ話でしたが最後には多くの謎が明かされ、心地よい清清しい終わり方をしてくれます。誰でも楽しめる話だとは思いますが、特にオカルト好き、ミステリー好きにおすすめです。
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by mizuao | 2006-03-26 22:02 | 本(著者タ行)