石黒達昌「冬至草」

 大神をやっていて、自分はなんでこんなに制限なしで爆弾がおけるゲームが好きなんだろうと思いました。ボンバーマンは爆弾を置くためのゲームなんでいいとして、WAとかはほんと何の意味もないのに常に爆弾を起きながら街中を疾走していましたね。今回も結構そんな気分です。一回に置ける爆弾数は一つみたいなんであまり派手さはありませんが、じいさんが吹っ飛ぶ姿は見てて楽しめます。

石黒達昌「冬至草」
 読む前にこの人の経歴を見て驚きました。東大医学部卒で、東大付属病院に勤務し、現在はテキサス大学の癌センターで助教授。だけど、芥川賞候補作を何度も出し、大江健三郎氏絶賛。・・・そんなすごい純文学の人が、なぜ早川で出しているんだろう?とこう思ったわけです。
 しかし、読んでみて納得しました。医学生物学関連のハードSF(医学系の場合はこう言わないそうですが)、なのに扱っているテーマが文学っぽいんですよね。
 「希望ホヤ」は、娘の命を助けるために、癌の特効薬となる生物を採り尽くし絶滅させてしまう話。人間のエゴってこわいよねーとか単純に言って終わりにしてしまえるような作りにはなっていません。
 読んでいて一番芥川賞っぽいなと感じたのが「目をとじるまでの短い間」でした。そしたら、実際これも芥川賞の候補作になってたんですね。自分の医療ミスで妻を亡くした男が、娘と一緒に田舎の診療所で淡々と暮らしています。人が死んだり、死にかけたりイベントはあるので淡々とというと何ですが、少々突き放したような感じのする文章です。
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by mizuao | 2007-05-26 22:57 | 本(著者ア行)
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