アゴタ クリストフ「悪童日記」

今日はサークルの女子会で、東京タワー二階の中華料理のバイキングに行きます。サークルでイベントというと普段の練習より、よりえぐい内容の稽古のことを指すので、今日みたいな企画はとてもとてもありがたいです。ありがたいですが、金がありません。電車賃を出す気は毛頭ないのでもちろん三田からタワーまで歩きます。あんだけデカデカ見えてりゃ迷うこともないでしょう。人の言うには30分くらいだそうなので、迷う分含めて一時間前に出発します。

アゴタ クリストフ「悪童日記」
戦争中おばあちゃんの家に疎開して、虐げられる双子の少年の話です。この少年たちの行いやらその周囲は物騒で悲惨すぎて、もはやブラックジョークの連発にしか思えません。はじめは一文一文が短く、感情を排したような文体だったので、淡白な文章だなぁと思いながら読んでました。そしたらおばあちゃんの家の屋根裏部屋の描写で、「ぼくらがあらかじめ切れ目をいれておいた梯子が壊れて、そこから落ちてから、おばあちゃんは屋根裏部屋にはのぼってこない。」とかそんな記述があって、吹き出しかけました。この状況を少年たちの心情とか含めて詳細に描写したら、きっとこの文はありきたりでつまらないものになっていたと思います。逆にこの出来事がごくごく当たり前のことのように書かれているから、そのギャップに笑ったのだと思います。
あと、この文章で特徴的なのは始めから最後まで「ぼくら」の一人称で語られていることです。双子が別々の行動をとる時でも「ぼくらのうちのひとり」という言い方で、それぞれが全く分かれていません。どこぞの少年Aとかが凡人に思えてくるほどの二人の恐ろしさを、この「ぼくら」の一人称が余計に得体の知れないものにしています。
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by mizuao | 2005-11-16 15:31 | 本(外国人・その他)
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