乙一「夏と花火と私の死体」

午前中稽古して、一時から専攻指定の講演を聞きにきたのですが…。会場に二年生が誰もいなくてチキッて逃げました。いる人達は研究者っぽい人達ばっかだし、しかもホールの席数が全員参加にしては圧倒的に足りません。会場で原典の先生と目が会って挨拶してしまったので、私が逃げたのはばればれです。わざわざ何のために学校来たんだって感じですが、とりあえず予約してた本が図書館に届いてるらしいんでそれ回収して帰ります(泣)どうせペアの子もゼミ説があるらしいんで今日はもう練習できませんし。

乙一「夏と花火と私の死体」
私が小学校高学年だったか、中学生だったかぐらいの時にでて、朝日新聞の書評に紹介が出てた覚えがあります。前々から読もう読もうと思ってたんで、専攻の人に借りて読みました。
少女が友達の女の子を殺してしまって、自分のお兄さんと一緒に必死で死体を隠そうとする話です。こういうと普通ですが、この小説の何がすごいかというと、なんとこの殺された少女の一人称で物語が語られています。だからこの話を正確に言おうとすると、友達に殺された少女が、自分の死体を隠そうとする友達とその兄弟を観察している話となります。なんてエグい話を思いつくんだろう。当時乙一は16歳だったらしいんですが、相当屈折した少年だったに違いありません(笑)それに、このお兄さんのすばらしい冷静さも怖いです。この人の作品には、生まれつき人殺しの才能を持っている人、人を殺さずにいられない人が出てくることが多い気がします。
もうひとつ入っていた短編「優子」の方も最後のどんでん返しに見事にひっかかりました。
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by mizuao | 2005-10-22 13:39 | 本(著者ア行)
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